2009年06月06日

韓国昔話「ウサギに騙されたトラ」


今回の韓国昔話は「ウサギに騙されたトラ」です。

先回の「ウズラの尻尾はなぜ短い?」と同じようなストーリーなのですが、前はウズラに対しての教訓でした。

今度はトラに対する教訓のようですよ。

韓国ではトラが動物の王なんですね。


それでは、本文をどうぞ。


「ウサギに騙されたトラ

奥深い山の中で、動物の王トラが利口者のウサギと出会いました。

トラは口を大きく開けて言いました。

「ちょうどよかったなあ。お腹がとても空いていたところだ」

ウサギは驚きましたが、努めて笑いながら言いました。

「トラ様、この小さなウサギでお腹が一杯になりますか? 私が餅をお腹一杯食べさせてさしあげます」

トラはその話に乗り気になりました。

「そうか? 餅をたくさん食べることができれば助けてあげよう」

ウサギはきな粉餅くらいの石を集めました。

そうして火をたきつけました。

「この石が煮えたら、しこしこしたきな粉餅になるそうです」

トラはつばをごくっと飲み込み、石が煮えるのを待ちました。

「そうだ、きな粉餅は蜜をつけて食べないと。

私が行って蜜をもらってくるので、先に召し上がってはいけませんよ」

そして、ウサギはぴょんぴょん飛び跳ねて逃げていきました。

しばらく待っていたトラは、これ以上我慢できず、真っ赤な石をごくっと飲み込みました。

「うわっ! 熱い!」

お腹の中までやけどしてしまったトラは跳びあがり、ウサギを恨みました。

しばらくしたのち、ウサギとトラが再び出会いました。

「ウサギ、おまえのために私がどれくらい苦労したか知っているのか?」

トラはウサギをがぶりと噛みつこうとしました。

「トラ様、私を助けてくだされば、スズメの肉を好きなだけ召し上がることができます」

トラはすぐに欲が出ました。

「目を閉じてさえいらっしゃれば、スズメの群れが口の中に入ってきますよ」

ウサギの話を信じ、トラは口を大きく開けてスズメの群れを待ちました。

しかし、いくら待っても、スズメの群れは来ませんでした。

ところで、ぱちぱちと音がして、あたり一面が熱くなりました。

野原のすみから火が燃えてきていました。

トラは、あたふたと逃げ出しましたが、お尻を赤くやけどしてしまいました。

寒い冬の日、トラとウサギは三回目の出会いをしました。

トラは、すぐにウサギに噛みつきました。

するとウサギが涙を流して言いました。

「以前のことが申し訳なくて、私が新鮮なコイを贈り物しようと思ったのですが……」

「なんと、けしからんやつ! もう騙されない」

トラははあはあと荒い息をしながら言いました。

「違います。今度は本当です。川辺に一緒に行かれますか?」

ウサギはトラをなだめすかしました。

トラは、コイという言葉に欲が出たのか、ふらふらとウサギについていきました。

ウサギは釣り人がするように、がちがちに凍った川の氷を壊し、丸い穴をつくりました。

「トラ様、この穴に尻尾をつけていらっしゃれば、コイたちがたくさんぶら下がります。

それでは、私は、火をたく木をさがしてきます」

ウサギはぴょんぴょん跳んでいなくなりました。

トラは、尻尾を水の中にひたし、コイがぶら下がることだけを待ちました。

しかし、いくら待っても一匹の魚もつきませんでした。

トラは、全身が凍りつくようでした。

我慢できなかったトラは尻尾を抜こうとしました。

ところが、これはどうしたことでしょうか?

尻尾が凍りついてしまったのです。」
posted by kansuke at 11:07| Comment(0) | 韓国の昔話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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