2009年05月28日

韓国昔話「鬼を追い出した農夫」


こちらのカテゴリーでは、
めずらしい韓国の昔話を当ブログのオリジナル翻訳でご紹介します。

私の翻訳力がばれて墓穴を掘ることになるかもしれませんが……。(笑い)


それでは、最初の話です。

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「鬼を追い出した農夫」

昔、気立てのよい農民夫婦が仲むつまじく暮らしていました。

ある日、外から不思議な声が聞こえてきたので、
農夫が扉の張り紙に穴を開けて覗き込んでみると、
わいわい、がやがやと6、7人の鬼が遊んでいました。

農民夫婦は、恐ろしくてぶるぶる震えたそうです。

その時、扉の取っ手ががちゃんとなり、
親分と思える鬼が部屋の戸をがばっと開けました。

鬼も驚き、農民夫婦も驚いて、
お互いをじろじろと眺めました。

はっと我に返った農夫が鬼にむかって怒鳴りつけました。

「人の家の中まで入ってくるとは何事だ!」

すると鬼もかあっと腹を立てました。

「何を言うか! ここはもともと俺たちの家だ」

鬼と農夫は、互いに自分の家だと言い張りました。
言い争いをしていた農夫と鬼は、かけをすることにしました。

「では、なぞなぞで決めよう」

お互いに問題を出し合って、当てたほうが家を自分のものにすることにしました。

まず、鬼が問題を出そうと、しきりに首をかしげながら考えていましたが、

「ようし! 農夫よ、この問題を解いてみろ。
東の海の海水をひさごですくい取ったら何杯になるか?」

農夫は首をかしげて部屋の中を行ったり来たりしました。

はたして答えを見つけたでしょうか?

もちろん、農夫は答えを見つけました。

「東海の海水をすべてすくえるひさごなら一杯、半分すくえるひさごなら二杯」

農夫の知恵に鬼は、“蜜を食べた盲人”のように(あっけにとられて何も言えない様子のこと)
二つの目をぱちぱちさせていたそうです。

今度は農夫が問題を出しました。

農夫は、扉の取っ手をつかみ、敷居を踏んで尋ねました。

「私が庭に出ていくと思うか、部屋に入っていくと思うか?」

はたして鬼は当てたでしょうか?

もちろん、当てることはできませんでした。
農夫の心をどうして分かるでしょうか?


おわり

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なんかあっけない結末でしたね。(笑)
まあ、昔話ですから、こんなかんじでしょうか。

本文中に出てくる「鬼」ですが、
韓国語の原文では「トッケビ」という言葉で、
そのまま直訳すれば「おばけ」とか「化け物」という意味です。

昔話なので、それらしく「鬼」と訳しました。


それから、
最後のほうに「蜜を食べた盲人」という韓国独特の表現が出てきましたね。

これは、あまりにも驚いてあっけにとられ、何も言えない状態のことを
「蜜を食べた盲人」と表現するそうです。

日本人には、いまひとつニュアンスが分かりませんが、
それも異文化に接する面白さでしょう。
ラベル:韓国 昔話
posted by kansuke at 20:05| Comment(0) | 韓国の昔話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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